【番外編】ファーウェイはやっぱり危ないと思うぞ。


ロックダウン生活で一番重要なのは、何といってもインターネット。仕事も情報収集もショッピングも、インターネットがないとどうにもなりません。
ところがそのインターネットがフィリピン生活の一つのネックだったりするのです。まずスピードが遅い。一般的なスピードは契約上5M。100ギガなんていう広告が躍る日本の状況とはもうスタート時点で次元が違っているのです。まあ、ホームページを見たりZOOMで会議をする分にはそれでも十分なスピードなのですが、困るのは雨の日。ここでは雨が降るとなぜかネットスピードが落ちるのです。晴れの日はスムーズだったZOOMも、雨が降ると場合によってはカメラをオフにしても音声が途切れ途切れになってしまいます。天気によってスピードが変わるなんて聞いたことありませんが、これがフィリピンの現実なのです。

さて、で、ファーウェイです。
フィリピンのインフラは実は中国に牛耳られているのをご存じでしょうか。電力もインターネットもぜんぶ中国系です。ネットはPLDTとGlobeの2社が大手ですが、そのどちらも中国系の後ろ盾があったりします。

で、この我が家のファーウェイ系のネットですが、今、香港や台湾の中国語ニュースを読もうとすると、これがぜんぜん開かないのです。ところが面白いことにVPNを使うとあっという間に開きます。つまり、フィリピンでのインターネットは密かに検閲がかかっているらしいということです。フィリピンにも大勢中国人がいるので、彼らに香港や台湾の自由なニュースを見せたくないのでしょう。
この密かな検閲が話題にならないのは、おそらく中国系のニュースだけに検閲がかかっていて、中国人以外にはまったく関係のないことだからかもしれません。特に大陸から来た中国人は基本的に英語も地元言語もうまくはないので、ニュースもコミュニケーションも、ほとんどWeChatしか使っていません。だから検閲がかかっているかどうかさえ彼らは気がつかないわけです。台湾系の人もいますが、それほど大勢いるわけではありませんし、基本的にネットが遅いせいだと思っているのではないでしょうか。フェイスブックもWhat’s appも使える自由なはずの国で、わざわざVPNアリと無しの状況を使い分けてスピードテストをする物好きなどそうはいないでしょう。
しかし、です。いちいち検閲回避のためのVPNを使わないと自由にネットが使えないというのは、あまり気持ちの良いものではありません。そしてこのネットの背後にファーウェイがあることを考えると、やはりファーウェイの機器を使うのはリスクがありそうだなぁと思ってしまいます。
それにしても、外国でも密かに検閲を行うというのは、全くどうしたものでしょうね。



全く写真なしというのも味気ないので、以前撮った写真を載せておきます。時々、面白い風景が見られるんですよね、セブは。