【番外編】ネットショッピングは本当にみんなの助けになるのか?


コロナのおかげでロックダウンになって以来、セブのショッピング生活(というか状況)は大きく変わってしまったような気がします。
真っ先にオンラインショッピングに対応したのはランダースでした。自前てサイトを構築して、当初は従来通りちょっと高級品や輸入品を売っていたのですが、その後は砂糖をはじめ、日常品の領域もカバーするようになってしまい、ますます便利になってしまいました。弱点だった配達そのものも今では改善されて、ひき肉などの生ものも安心して頼めるようになりました。
他のスーパーは一年が過ぎてからやっと自社サイトを立ち上げるというありさまですから、もうちょっと遅すぎるかなという感じです。
ただ、そのランダースにしても品揃えはますます現地化してきていて、輸入品の仕入れがどんどん減ってきています。
例えば以前はこじゃれたチーズなども買えたのに、もう何か月もずっと品切れになったままです。日本のうどんやおせんべいといったものも品切れのままです。要するに外国人がそれだけ減ったということでしょう。砂糖なども買えるようになったのは良いのですが、結局以前の外国人をターゲットにした商売が成り立たなくなってしまっているということでしょう。
とはいえ、ローカル相手の商売が儲かるかというと、そうでもなさそうです。
ショッピングモールや町中の小さな小売りの店舗も続々と店をたたんでいますし、開いていてもあまりお客さんが入っている様子はありません。やはり外国人がほとんどいなくなってしまい、お客さんの数自体が大幅に減ってしまったのでしょう。
その結果、彼らがどこに活路を見出しているかというとFacebookを使ったオンラインショッピングです。Facebook上に商品写真をアップロードして、直でお客さんとやり取りしようというのです。
うちの向かいの中国系フィリピン人の家庭は、以前は数か所のショッピングモールに小さな店を構えていたのですが、今では店をたたんでFBによるオンラインショッピングに切り替えてしまいました。商品の配送は、外部に委託すると費用が掛かるので自分で行っています。
ただ、それで儲かっているかというと、とても楽観できそうではありません。実店舗で1000ペソ以上で売っていたものを、250ぺそほどでうっているので利益はほんの少しにしかなりません。とはいえ価格を上げようにも、ネット上では簡単に価格を比較されてしまうので上げようにも上げられません。
Cebuでもオンラインショッピングによる価格破壊がどんどん進んでいるのです。行きつく先は、Facebookだけが儲かるということになります。
実店舗なら、ショッピングモールの客が増えれば小売店の客も増えてウィンーウィンの関係でしたが、オンラインになってからはどうあがいても小売りが儲からないウィンールーズの関係になってしまったように思います。
コロナ後は本当に社会のあり様が変わってしまうかもしれませんね。