【番外編】「スーパー台風セブ直撃!」の巻 その3



さて、もともとセブは停電や停水がしょっちゅうあるので、大きなマンションは大抵自家用の井戸と非常電源が備わっている。そして何かあるとそれに切り替えるので、マンションではライフラインは基本的に保たれている。停電はこれまでに何度もあったが、その度にすぐに、本当に瞬く間に、1分もしないうちに非常電源が作動して、冷蔵庫も冷凍庫も無事にすむようになっているのだ。
にもかかわらず、今回は公共部分(エレベーターと廊下)の電気は通じているものの、家庭用の電気は非常電源に切り替わらないでストップしたままだ。そういえばボホール発電所がやられて電力復帰に最低3週間かかると聞いた。もしかしたらセブもかなり電力供給にダメージを負っていて、マンション側も初めから長期戦に備えて燃料の節約にはいっているのだろう(実際2日目の午後に入って、午後2時から6時まで公共エリアの電力供給もストップされ始めたので、本格的に節約(長期戦)の構えとなった)。
水の供給は今のところ問題ないけれど、この調子ではどうなるかわからない。水汲み用の電源が切れたらこちらもストップしてしまうはずなので、断水に備えて洗濯機に水を溜めることにする。少なくともトイレの水には使えるだろう。
さて、冷蔵庫の中身である。
クリスマスは大抵物価が上がって,しかも買い物に出る人も多くなるので、それを嫌って実は大量に食物が買い込んであったのだ。しかし、その肝心の冷凍庫と冷蔵庫が使えなくなってしまった。
それで、台風2日目は食料の保存を行うことにした。
肉という肉は全部茹でて、まだ熱いうちに食品用のビニール袋に一回分の量に分けて保存した。魚も全て火を通して,同じように一色分に小分けしてビニール袋に入れた。肉の塊は、鳥ももは一つずつビニール袋に入れて蒸した。豚や牛の肉の塊は全部一口サイズに切って、大鍋に入れて煮てそのままフタをして置いておく。そのうちカレーやシチューのスープに使えるだろう。
幸いプロパンガスはまだタンクに半分くらい残っているはずなので心配しないで使えた。結局これで1日が終わった。しかし、まだソーセージやハムやら加工食品が残っている。これらに関しては疲れたのでさらに翌日に同じ作業をすることにした。