【番外編】お気ラク、極ラク、海外生活!





その昔、と言ってももう20年位前になるけど、当時からブログというものは存在していて、海外生活を書いているブログがその頃からいくつもあった。
その当時日本にいた僕はそんな海外生活のブログを見ながら、「こいつらどうしてこんなに気楽に海外生活なんてできるんだろう?」と半ば批判的に、そしてうらやましく思ったものだ。

それからしばらくして、成り行きで日本語教師になって、海外生活を始めてみて、気が付いたらもう15年くらいになっていた。ついでにこれもまた成り行きで(コロナのせいで)ブログを始めて、気が付いてみたらいつの間にか自分がその「海外生活してブログを書いてる気楽なやつ」になっていた。

世の巡りとは面白いものだ。

で、思ったのは、案ずるより生むがやすしというのは本当だなぁ、ということ。

大卒でもなく、経験はあっても正式な資格がない、言ってみればモグリの日本語教師でも、働く場所は意外と見つかるものなのだ。日本人はまず資格を取ってとか、きちんきちんとルールに沿って生活しようとするけれど、世界中で日本くらい律義にルールを守っている国などないわけで、まだまだ場所によっては日本人というだけで日本語教師としてやっていけてしまう国があるのだ。

例えば15年くらい前の中国では、内陸部にはそもそも日本人なんていなかったので、経験のある日本語教師は仕事探しに困らなかった。実際、その街では見るからに”わけあり”な年配のオッサンが大学で日本語教師をやっていたくらいだ。
ほんの数年前でも、ギリシャの首都アテネでは、ただのおばあちゃんが日本人というだけで日本語教師をやっていたっけ。

結局、踏み出すか踏み出さないかの違いだったんだなぁ、とコロナを理由に昼間から家でビールを飲みながら、かつて批判の目で見ていたお気楽海外生活者になっている自分を振り返るのは、なんだかとても不思議な気分だ。

でも、まあ、楽しいことばっかりだったか、というとそうでもなかったりするんだけどね。


とはいえ、
やっぱり日本にいるよりは楽しいかな。