【番外編】フィリピンはそうめんにあう気候?


海外生活をはじめていつの間にか14年目になっていた。
海外で生活していると、たまには日本食が食べたくなるという人もいるみたいだけれど、自分はむしろ現地の味を試したいというタイプで、日本食レストランになど行きたいと思ったことはこれまで一度もなかった。
そもそも海外で食べる日本食はおいしくない。例えば中国で食べられるラーメンなどマルタイ棒ラーメン程度の味しかない。もちろんマルタイ棒ラーメンは家で食べるにはおいしいのだけど、わざわざ普通よりも高いお金を払って頼んだラーメンがマルタイ棒ラーメン並みの味しかしなかったらやっぱりがっかりするだろう。寿司に至っては、一番おいしいネタがサーモンにマンゴーの薄切りとマヨネーズをのっけたものだったりする。困ったものだ。

さて、セブの日本食は中国ほど悪くはない。
握りも少なくとも回転ずし程度のレベルには達していて、これならたまには食べてもいいかな、という感じだ。ランチの握りセットなど500ペソくらいだから、日本円で千円ちょっと。セブの平均からすると完全にお大尽様な高額のランチだが、日本で回転ずしを食べると軽く千円など超えてしまうので、それを考えると、まあ、こんなものかとたまには食べてみようかと思えてしまう。
不思議なのは、セブに来てからそうめんやら、ソバやらうどんやら、日本食を食べたくなることが増えたことだ。海鮮で有名な中国の海辺の町に住んでいた時でも、サバの味噌煮なんて作りたいと思わなかったのだけど、セブに来てからはみそ煮まで自分で作るようになってしまった。
もしかすると、セブの気候は日本と似ていて乾燥しているからかもしれない。そういえば同じ南方でもタイやベトナムの料理は辛くて酸っぱいのに、フィリピン料理はすっぱいものはあっても辛い味はそれほど顕著ではないのだ。
やっぱり料理と気候は関係あるんだろうなぁ、と思いつつ、今日も日本式のソース焼きそばを食べてしまった。

ちなみにこれが出前のお寿司。サラダと味噌汁がついて500ペソなり。