【番外編】水の話その2。浄水器は使用禁止。

そんなわけで、フィリピンの水道水など絶対に飲む気にならないのだ。目に見えない、得体の知れないあの白い粉のようなものを飲むなんて考えられない。
中国の水道水も質は悪かったけど、放っておいたら白い沈殿物が付着するなんていうことはさすがになかった。フィリピンの水は本当に恐ろしいのだ。
なかには、沈殿物を飲みたくないなら上澄みだけ飲んだら良いじゃないか、と思う人もいるかもしれない。
実は、実際にそれを試したことがある。去年の年末、台風オデットで飲料水不足になった時、水道水を飲めないかと試してみたのだ。大量の水道水を一旦ボイルする。すると、鍋の底の方に白い沈殿物が出るので、それをそのままにして上澄みの透明の部分だけをお玉でそっと掬って飲むのだ。試したところ、上澄みにもかかわらず口の中がざらついた。
透明に見えても、セブの水はやはりセブの水であって、なにか分けの分からない物が溶けているのだ。
さて、それだけ水質が悪いなら浄水器を使ってみてはどうかと思うかもしれない。しかし驚くなかれ、セブでは、いや少なくとも私の住んでいるマンションでは浄水器は禁止されているのだ。何故なら水質があまりに悪いために浄水器の中がすぐに目詰りしてしまい、その結果、水道管の水圧が上がって水道管破裂につながるからだ。
どうも過去にそんな例があったようだ。
水道水を自由に飲める日本とはあまりに違う水道事情だ。

カップの底に見えるのが沈殿物。白い沈殿物も時間が経つとさらに色がついてくる。