【番外編】水の話その3。断水が多い水道水。

さて、そんなわけで周りを海に囲まれていながら、水に関してはヒドイ、としか言いようのないセブシティでもうひとつヒドイのは、水道水の“供給”の問題だったりする。
水道水なんて蛇口をひねれば出てきて当たり前、というのは日本の話であって、断水のために蛇口をひねってもしょっちゅう水が出なくなるのが、実はセブの真実なのだ。



セブというのはフィリピン第二の大都市なのだけど、実は都市整備に関しては恐ろしいくらいに全くなされていない。道は狭くて渋滞だらけだし、バスもジプニーという乗り合いバスしかない。都市ガスさえないので、立派なマンションであっても家庭用のプロパンガスを電話で注文しなければならない。
で、水道水だけど、これがしょっちゅう断水になってくれる。
さすがにコロナ期間中は外国人がいなくなって、ローカルたちも田舎に帰ってしまって、使用者が少なくなったので断水はほとんどなかったみたいだけど、しかしコロナ以前は、特に夏場などは毎日断水。それも7時頃から夜中まで断水ということが珍しくなくて、外から帰ってきてシャワーを浴びたい時間にシャワーが浴びられないという恐ろしい事態に陥ってしまう。
そんなわけで、セブの小金持ちの人たちは自分の庭に自分の家専用の井戸を持っていて、その井戸水を生活用水に当てている。もうハナから水道水など信用していないのだ。ちなみにマンションも、みな独自の井戸を持っているので24時間水道水が使えるようになっている。
そんなわけだから、セブに来てローカルの人たちと同じレベルで生活してみようなんて間違っても考えてはいけない。外国人が定住をめざすなら、まずはマンションで経験値稼ぎだ。一軒家暮らしなんてレベルが上ってからしたほうが良いと思う。でないと何かと面倒が多いぞ、きっと。
ちなみに水道がこの有様なら、電気も追って知るべしであって、一般家庭はよく停電してくれるようだ。だからマンションはどこも発電機を持っていて、停電になるとすぐに非常用発電機から電気を供給するようになっている。
電気も本当に重要である。電気がないということは、冷蔵庫が使えないということなのだ。南の島で冷蔵庫無しとなると、物がすぐに腐るぞ。
ちなみに停電は数時間続くことがある。困ったものだ。