【番外編】大東亜共栄圏は何を目指したのだろう?(終戦の日)

さて、フィリピンに来て3年、の~んびりとした南の島の生活にすっかりひたりきってしまって、「毎日楽しく過ごせれば、それでいいよな~」という自堕落がすっかり身についてしまった。午後には人の少ないスタバにiPadを持ち込んでゆっくり本を読んで、目が疲れたら窓の外に目をやって、軒下で昼寝しているホームレスを漫然と眺めたりしている。
こういう怠惰な生活をしていると、フィリピンっていうのは本当に気楽な国だなぁなんて思って、こっちの気持ちもいよいよだらけてきてしまう。本当に南の島というのは人を駄目にする場所なのだ。
で、今日は終戦の日ということでふと思いついたのだけど、こんな国を占領して、旧日本軍は何をしたかったのだろう?ということだ。別に石油が採れるわけでも、鉄鉱石や金銀が取れるわけでもない。人々はのんびりしていて勤労意欲もない。占領したからと言って大きな得があるわけでもなさそうなのだが?
帝国は大きくなることに意義があるのはわかるけど、だからと言って、こんなに資源もなければやる気もない国を占領するために、わざわざ大金を注ぎ込んで戦艦やら戦闘機やらを作って兵隊を鍛え養って、沢山の人を殺して、で、仮に統治が成功したとして、それだけの投資を回収できるほどの大きなメリットってあったんだろうか?のんびりとしたフィリピン人を見るにつれ、つくづく疑問に感じてしまう。
ウクライナとロシアの戦争にしても、あれだけ破壊の限りを尽くしてしまっては、仮にロシアが領土を広げられたとしても、投入した資財を回収できる見込みなんて殆ど無いんじゃないだろうか?
そう考えると、やっぱり戦争っていうのは無駄で不経済で不効率なものだなあ、と思ってしまうのだけれど、もしかしたらこういう考え方っていうのは、自分がすっかり自堕落な南方人間になってしまって、野心というものをすっかり忘れてしまったからだろうか、なんていう気もしないではなかったりする。
まあ、やっぱり、平和でのんびり楽しいのは良いものだ。