【番外編】「スーパー台風セブ直撃!」の巻 その2



さて、スーパー台風オデットの直撃から一夜明けた次の日、いつものように朝6時に起きて窓の外を見ると、キレイな朝焼けが広がっていた。しかし、撮った写真をアップロードできない。WiFiがダメなのは諦めていたが、データ通信もできなかった(その後データ通信に関しては、不定期にできたりできなかったりとなっていることがわかった)。
仕方なく景色をじっくり眺めて被害を確認することにした。
実は僕は以前中国に住んでいた時にも、歴史的と言われる猛烈な台風に遭遇したことがあった。その時は建設中の建物のクレーンが軒並み折れるという、世の終わりのような光景があちこちに広がっていた。
しかし今回は、窓から見る限り折れたクレーンは見当たらず、みなそのままだった。
やっぱり、大した台風ではなかったのではないか?
しかし、向かいのビルの窓を見ると、8割方の部屋の窓が抜けていた。下の方の住宅を見ると、いくつもの家の屋根の一部が飛ばされていた。ホテルの屋根まで吹き飛ばされていた。
その後街を見に外に出て行って驚いた。道端にある樹木はあらかた枝を飛ばされていて、大きな枝が電線に絡まっていた。ここまでは予想できたが、マクドナルドやジョリービーの看板が吹き飛ばされて,鉄製のポール自体も折れ曲がっている。信号という信号は停電のために止まっていて、秩序を失った車が少しずつ路上に混乱を招き始めていた。
やっぱりそれなりの規模だったのだろうか?
家に帰ると、たまたま中国語のセブの新聞を見ることができた。
空港の管制塔が倒れて飛行場が無期限封鎖になっていた。港では船が座礁していた。
無茶苦茶である。やっぱり今回の台風はスーパー台風だったのだ。
空港と港という物資の窓口が塞がれているということは、街の回復がそれなりに遅れるということだ。中国の時には停電は3日で終わったが、今回はどうだろうか?ハッキリ言って停電は厳しい。携帯の充電ができなくなるだけではない。最悪なのは冷蔵庫が使えなくなるということで、生鮮食品が全て腐ってしまうということだ。
幸いだったのは、今住んでいるところはマンションなので自家用の井戸があり、水の供給はとりあえず確保されていることだった。しかしこれとてもいつまで使えるかはわからない。
とにかく、まずは冷蔵庫の食品を処理しなくてはならない。