【番外編】「スーパー台風セブ直撃!」の巻 その4


台風から4日後の月曜日。電気が全く使えないというのは流石に辛いので、公共エリアの電源から部屋に電気をひいてくる家庭が多くなっていた。こういうことだ。非常口サインの電源供給コンセントを抜いて,そこに家庭用の電源コードを挿して部屋まで引いてくるのである。
どの家も大っぴらに始めたので、それならばと昨日からうちもはじめてみた。驚いたことに、インターネットが使えなかったのはモデムの電源が切れていたからであって、モデムに通電すると快適にネットが使えるようになってくれた。
久しぶりに新聞を読んで、セブの様子を見た。セブの被害は甚大で、今日になっても水も電気も復旧の目処が立っていないようだった。4日目の今日になってやっと病院への電力供給が始まったそうだが、非常電源を用いてのもので、本格復帰の見通しは立っていないようだ。本当にスーパーな台風だ。
電気を部屋にひいてくる家庭が多くなったのは、どうやら多くの家庭が電気コンロを使っているせいだったようだ。実はセブには都市ガスが通っておらず、ガスは家庭用の小型のプロパンガスを購入するのが普通だ。しかし、このプロパンガスというのは面倒なやつで、必要な時に限って突然切れるものなのだ。そしてガス屋もあまりやる気がなくて(というか南方ならではのいい加減さで)、約束の時間に届けてくれた試しがない。しかも週末は休みと来るので困ったものだ。土曜日の朝にガスが切れたら本当に最悪だ。
それで自然とみんな電気で煮炊きをするようになるのだ。
しかし、そのせいで、今回の停電では多くの家庭でにっちもさっちもいかなくなってしまったわけだ。日本でもオール電化生活などという広告があるけれど、あれは考え直したほうがいいと思う。
さて、そうやって一時的に充電とインターネットの問題か解決したと思ったら、昼過ぎになってビルの管理事務所がやってきて、電気を取り込まないようにと禁止されてしまった。まあ、遅かれ早かれそうなるだろうと思っていたので仕方ない。考えていたよりもちょっと早かったが。充電は1階のロビーで頼めるようだから、まだ良心的だろう。
そんなわけで、再びネットなしの原始的生活に戻ってしまった。食料の処理も終えてしまったし、明日からどうやって時間を潰したものか。(とい、いうわけでこれは台風4日目のの日記です)